ふりむいてよキャプテン

うつむいたままの私を小野くんはどう思っただろうか、どんな顔をしているんだろうか。

顔をあげて彼の顔を見たところで、きっと何を考えてるかなんて分からないだろうから、私は顔をあげなかった。


分かってる、おかしいのは私だってこと。
キャプテンでにっしーの親友で、小野くんの立場からしたら、私にイラッとするのも当たり前。

親友をあっさり振ったかと思えば、次は部内の後輩に手を出す、ひどいマネージャー、ひどい女だと思われたっておかしくない。


「......ごめん」


けれど、先に謝ったのは私ではなく、小野くんだった。


「......謝る必要ないよ。
私の方こそ、ごめん。
どうかしてた」


きっと、誰も悪くなんてない。


にっしーがさほちゃんの方にいったとしても。
彼女募集中のミッチーが女の子を触りたくなるのも。
私がにっしーやミッチーに流れされたとしても。

きっと、誰にも責める権利なんてない。


普段は先生に口答え許されない、軍隊みたいな部活、厳しい練習。抑圧された環境にいても、こうして離れてみればみんな普通の高校生。

恋だってしたいし、遊びたいデートもしたい。
元キャプテンのいつき先輩だってそう言うくらいだ、みんな興味あるんだよ。


......私だって興味あるもん。
彼氏だってほしいし、好きだって言ってくれるにっしーのことも気になるし、ミッチーにも興味はある。


そうだよ、普通の高校生で、こんな状況で。

好きな人以外興味ありません。
部活引退まで彼女いりません。

ほしがりません勝つまでは、を地でいけるようなのは、小野くんくらいだよ。