ふりむいてよキャプテン

「それは......もういいんだよ。
ひとり時間終わり。
......それより、なんで二人でいたの?」

「そ、そこの自販機のとこで偶然会って!
ひとり時間終わったなら、もっとあっちの方いこうよ!」


これ以上この話を続けると、色々マズイ。

波打ち際から深くなっているところに、にっしーの背中を押していく。





「足がつかないんだけど......」


この波打つプール、波が出るところといい、海をイメージしているのか。

波打ち際から離れるにつれて、だんだん深くなっていって、もう背伸びしないと足がつかなくなってしまった。


「あみは小さいからなー」

「小さくないよ。女子の平均身長だから」


にっしーとミッチーはまだ余裕みたいだけど、私の方はもう限界。背伸びしても、そろそろムリになってきた。


「本気で足つかないってば......っ。
あーあ、誰か素敵な人がお姫様抱っこしてくれないかなー」


なんて、そんなバカなことを言えば、当然失笑されて。


「お姫様じゃないからムリだな」

「にっしーひどい。
ねぇ、冗談抜きでもうやばいから」

「はいはい、うきわあるから。
つかまって」


ほとんどおぼれかけの私を見て、にっしーはおかしそうに笑いながら手を差し出した。