とは、もちろん言えるわけもなく。


「はい、分かりました」


ボールの片付けを即効で終わらせると、野球部マネージャー兼雑用係の私は、冷やされておいしくなっているだろうアルバムをダッシュでとりにいくのだった。





「あー!もう!分からない......」



アルバムを先生に渡して、最後の挨拶まで終わった後の部室で。

先生からさっき頼まれたアレ、二日間の練習試合のみんなの成績表をまとめようと苦戦していた。



「亜美ちゃんどうした?」


練習用のユニフォームから制服に着替えて、シャツのボタンを止めながら近づいてくるにっしー。


「にっしー助けて......。
全然分からないよー......」


天の助け!とばかりに、机の上のスコアブックと成績表とにらめっこしていた顔を上げて、彼に助けを求める。