「なに?どうしたのよ?
にっしーとケンカなんてめずらしくない?」

「......にっしーに聞いて」


普段とは違う感じの私たちに興味津々といった感じのゆっちに、なんだか話すのも思い出してイライラしそうで、その役目をにっしーに丸投げする。


教室に戻った後、ゆっちがにっしーの方に近づいていくのを見送ってから、昨日手付かずだった英語の予習を始めるため教科書を開く。

はぁ......、部活いきたくないな。
部活の時間が近づいてくるたびに憂うつになりながら、英語の電子辞書の電源をつけた。





「俺も一緒に食べていい?」


昼休み、いつもは小野くんや戸塚王子たちと一緒にお昼を食べているにっしー。

そのにっしーがお弁当を持って、私とゆっちのところにきた。


「うん、いいよ?」


機嫌を伺うようにしていたにっしーも、私の返事にパアッと笑顔になる。


「私、他の子と食べるから、ゆっちと二人で食べていいよ」


それだけ言うと、返事も聞かないでお弁当を持って、教室を出てきた。