ふりむいてよキャプテン

私も入部したばかりの頃は色々キツいこと言われたし、なにこの人とか思ってたな。

あのときはヒロくんのこと嫌いだったなぁと、一年生の時を思い出してなんとなく微笑ましくてにやけていると、そんな私を見てヒロくんはまたためいきをついた。


「言えないんなら、俺が言ってやろうか?」

「え!?それだけはやめて。
ヒロくん言い方キツいし、さほちゃんとしずかちゃん部活やめちゃう」


手までブンブンふって、全力で否定すると、ヒロくんはなにやら納得してないような顔。


「私がちゃんと言うから。
女同士のことは、私に任せて」


確かにヒロくんから注意してもらえたら、すぐに改善するかもしれない。

だけど、ヒロくんに言われたらそれこそ本気で部活やめちゃいそうだし、これはやっぱり私が自分で解決しなきゃいけない気がするんだ。


「そう?あみがそう言うんなら任せるけど。
......なんかあったらいってよ」

「うん、心配してくれてありがとうね」

「別に。俺が見ててイライラしただけ」

「はいはい、分かってます」


ヒロくんって人に関心なさそうで、意外と話聞いてくれたりするんだよね。


絶対長続きしそうにないとひそかに思っていた、ゆっちとヒロくんがいまだに続いてるのも分からなくはないかな。

ゆっち、しょっちゅうヒロとケンカした~って泣きついてくるけど。まあその後でちゃんとフォロー入れてるみたいだし。


どこまでもクールなヒロくんに手をふると、私も部室に戻る。