「......ありがとう。
ゆっちはヒロくんと順調?
クリスマスデートするって言ってたけど、どうだった?」


最近は自分のことでいっぱいいっぱいでゆっちたちのことを気にする余裕がなかった。

そういえば二人は上手くいってるのかな。


ふと気になって聞けば、めずらしく言葉を探しているような、歯切れの悪い言い方をするゆっち。


「んー。うん、上手くいってるよ?
......実はさぁ、クリスマスの日にあみの家に泊まるって親にいって、ヒロと泊まりにいっちゃった」

「え......それって......」

「まあね。あみが想像してるようなことはあったよ。
っていうか、にっしーとのことで色々あったから言いそびれちゃったんだけど、ちょっと前からそういう関係なんだよね」


そういう関係っていうのは、つまり......。
最後までしちゃった、と。

そういうこと?


「うそー?言ってよー」


私がごちゃごちゃやっている間に、いつのまにか親友が大人になっていた。

なんか、ショック......。


「あみも新しい彼氏作ろっ。
プロペラよりイイ男いっぱいいるよ!打倒プロペラ!」

「よ、よしっ。こっぱみじんに粉砕してくる!
打倒プロペラ!」


一人ショックを受けていると、小野くんをすっかりプロペラ呼ばわりしたあげく、やたらテンションの高いゆっちに背中をおされ。

趣旨が変わっている気がしなくもないけど、こっぱみじん大作戦決行を固く誓ったのだった。