「俺は別に......、性格が良ければそれで......」

「は?胸が大きい方がいいとか、小さい方がいいとか、足がきれいな方がいいとか色々あるだろ?」


体しか見てないんですか。

突っ込みどころ満載の部員の発言にも、一人空気読まずクールというか宇宙人の小野くん。


「......色が白くて、スポーツやってるこ」


みんなにつつかれ、結局芸能人の名前は出さなかったもののしぶしぶ答えたその答えは、一言で私のテンションを地に落とした。


色はだいぶ日焼けが落ち着いてきて夏より白くなったとはいえ、けしてまだ白いとは言えない。クラスの女子のなかでは黒い方だと思う。

マネージャーやってるけど、スポーツは大の苦手で運動音痴だし。


ま、まあ......他に好きな人いるのも望みないのも知ってるから、今さら落ち込む必要もないんだけど。


最初からアウトオブ眼中なのは分かってる。

だけど少しの期待も許さないとばかりに、一抹の希望もこっぱみじんに打ち砕かれて、あやうく再起不能になりそうになる。


ていうか、色白くてって、それってまるちゃんじゃん......。