ふりむいてよキャプテン

「片付いてるね」



なんとなく立ったまま部屋を見渡すと、意外なことに本棚やタンス、あるべきところにあるべきものがおさめられている。


男子の部屋って初めて入ったけど、もっと散らかってるイメージだったのに。

これだったら、私の部屋の方が汚いかも。


「普段はもっと汚いんだけどね?
あみが来るって言うから、昨日必死で片付けてた。

まあ適当に座って」


にっしーは照れ笑いしながら、いつまでも立っている私に声をかける。


「座らせてもらうね。

あっ、あれにっしーのアルバム?見ていい?」


教科書の入ったカバンを床におき、腰を下ろす途中。

本棚に中学の卒業アルバムらしきものをめざとく見つけて、ほとんどにっしーの返事も聞かないままにそれを取り出す。

人のアルバムって見たくなるよね。
にっしーは何かぶつぶつ言ってたけど、まあまあとなだめつつ、机の上でアルバムを見始めた。


「これ、にっしー?
全然変わってないね。

あれ、これ......」


クラスのページを適当にパラパラ見た後、野球部の集合写真の中に楽しそうなにっしーの姿を見つける。

と、もう一人。
毎日見ている顔を見つけて、思わず固まってしまった。