「図書室のアルバムにのってるから、今度見てみ?
今とほとんど変わってないから」


それ見たい!と答えると、にっしーは私から視線をそらし、下に目をやると、大きく息を吸い込む。


「......あ、ヒロシとゆっち、付き合い始めたって聞いた?」

「あ、うん!ゆっちから聞いた」


一瞬様子がおかしかったけど、すぐににっしーは話題を変えていつも通りに戻った。

そうそう、こっちはさっそく望みナシだっていうのに、ちゃっかり付き合い始めたんだよね、あの二人。

倒れたばっかりなのに、なにやってるのか。


「あいつ全然女の子の話とかしないからさ、それ聞いてびっくりしたよ」


「あはは、分かる。ヒロくんって恋愛の話とかしなそう。

じゃあにっしー、私こっちだから。また明日ね?」



楽しく話していたら、あっという間に別れ道。
方向が分かれるところがきたので、立ち止まってにっしーにバイバイする。