形から入るタイプの私は、さっそく燃えるように赤いジャージを新しく買った。

さらに、中学からずっと伸ばしてきた胸まである髪の毛も、肩につかないくらいの長さに切って、気合いは十分だ。


何の気合いだか分からないけど、とにかく私は部活に生きる!今は草をむしる!雑念は捨てる!


そしてみんながキャッチボールをはじめるなか。

私は側溝の回りに生えた雑草を、1つも見逃さないよう、一心不乱にむしりまくった。

恨みをこめて、根元からごっそりと。