「佐藤先輩みたいな人がタイプ?」

「タイプっていうか......、もういいじゃんこの話は。
やめよ?」



取り消したにも関わらず、やたらとそこを気にしているにっしーだったけど、強引に話を打ち切る。


しばらくの沈黙のあと、今日の試合でまたほてっている白い肌を触りながら、にっしーは話を切り出した。



「あー......あの、さ。
俺、あみちゃんにメールしていいの?」



私の方を見たり、床を見たり、落ち着きがないにっしー。

これは、野球部が連絡網で使っているみんなのグループのラインじゃなくて、私と個人的にやりとりしたいとか、そういう......?



「う、うん。
全然いいよ」



別に断る理由もないし、ね。

それは全然いいんだけど、照れながら話すにっしーに、花火大会同様こっちまでどぎまぎしてしまう。



「そ、そか。
あ、あと......夜とか、たまに電話していい?」

「で、電話?
い、いいよ......」