翌日、午後五時半。

一度学校に集合した私たちは、学校から少し離れたところにある川、花火大会の場所まで歩いていった。



「わぁ、まだ時間早いのに、人多いね。
これだけ多いと、知り合いに会いそう」

「ねー、高田っちに会ったりしてー」

「それ、死亡フラグだからね、ゆっち」



浴衣を着てまとめ髪、いつもより色気五割増しのゆっちと、そんなことを話しながら、辺りを見回す。

浴衣着てる子が多い上に、本当に人が多い。
はぐれないように気を付けないと......。


そういう私たちも女の子は、全員浴衣。

電話したらみさちゃんも浴衣にするって言ってたから、私もゆっちも昨日の買い物でそれぞれ浴衣を買った。

ゆっちは白の花のついた紺の浴衣、私は赤と白のストライプの浴衣。みさちゃんは、青。



「ねぇねぇ、せっかく男女できてるんだし、にーにーでまわらなーい?」



ちょっと!いきなりなにいっちゃってるの?ゆっち。
しかも、ついてそうそうに。

それで、ヒロくんと二人きりになったりしたら最悪じゃん......。


これからどうする?とみんなにたずねる前に、ゆっちに先を越されてしまった。