悠里が何度目かのため息を吐いたとき、捜査室のドアが勢いよく開いた。 「矢橋くん、鑑さん、いる?」 入ってきたのは真剣な顔つきの捜査一課課長、宮城麻琴(みやぎまこと)だ。 栗色の長い髪の毛に、キリッとした切れ長の目付き。 美人な容姿から数々の男性からアプローチされているとか何とか……。 「課長。どうかしたんですか?」 健が目を丸くして聞いた。 麻琴は健の隣で絵を描いている新也をみて目を細める。 「新也くんもいたのね。」 「どうも」 新也は素っ気なく目を合わせようともしない。