あれからもう、1ヶ月。

雅人くんからの連絡はない。

これでいいんだ、とスマホをさわるたびに、自分に言い聞かせた。


外はもう、秋の気配。

利絵と私は、大学祭でやる出し物の準備をしてた。

芳樹くんと祐也くんも、自分たちの大学祭で忙しそうだった。

日程はかぶっていなかったので、お互い遊びに行けるねって話してた。


芳樹くんとも順調。

バイトは、ケーキ屋さんの一年で一番忙しい時期であるクリスマス商戦に向けて、早くも準備を始めた。


こんなに充実しているのに。

私は毎日、雅人くんのことを思い出してる。