眼鏡を外して、
机の上に置いた。

考えても仕方がない。
明日が最悪の日になることは、
決定しているのだから。

机の上には、
別れ際に彼女からもらった包みが
そのまま置いてあった。

「どうせ、
このくらいの大きさなら、
高級時計か何かだろ…」

いいとこのお嬢様は、
所詮みな考えることは同じに決まっている。

僕は、
何の感情も動かすことなく、
その包みを剥がし、
中から出て来た箱をさらに開いた。