メガネ殿とお嫁さま

「おのれ、
それでも武士の子か!!
決まったことは、
潔く受け入れぃ!!」

お祖父様は、
急にわなわなと震えながらどなった。

今、西暦何年だと思っているのだろう。
武士の子…って
その武士すらこの目で拝んだことはないというのに。

かつては誇り高いかもしんないけど、
今、刀を刺した武士が歩いてたら、
完全に変質者ですから!

僕は、ほとほと呆れて言葉が出ない。

「大体、なぁにが、
政略結婚じゃ!!
そんなもん知らん!!」

は?
何を言ってるんだ。

同じ経済界で、
力を持つ同士、
結託するための言わば人質。
しかも、
お近づきになって、
お互い全く損のない
絶好の相手だ。

これを政略結婚と言わず何と言う。

「政略結婚じゃないなら、
これは何なんですか。」

僕が尋ねると、
お祖父様は、急に立ち上がり、
さらに大声を出した。




「わしが!気に入ったんじゃ!
桜子ちゃんを!!」