「駆け落ちの許しなど 誰が出すものか。 一時でも娘を貴殿に差し出そうとしたこと、 綾小路秀仁、一生の不覚!」 お父様はそう声を荒げた。 そんなこと百も承知だ。 どうせ、どっちでも、 怒られるんだ。 だったら、 一番欲しいものを 手に入れるだけなんだ。 「僕がダメなんです。 桜子さんがいないと、 僕が生きていけないんです!」 僕は、頭を畳に擦り付けて 懇願した。