「わぁぁ!」
僕が引っ張り上げて、
太い枝に座らせた。
要くんは、そこから見える眺めを見て、
感嘆の声を上げた。
ちょうど、枝が目線から抜けて、
屋敷や町が見えるのだ。
「いいでしょ。
僕の秘密の場所なんだ。」
僕は、要くんに、
しーっと人差し指を立ててから、
赤い実をあげた。
「おいしい!」
「ちょっと酸っぱいけど。
名前も知らない。」
僕は言った。
「し…叱られるの怖くないの?」
要くんは、確かそう聞いた。
「怖いよ。
何したって叱られるんだから、
どうせなら、好きなことをしたらいい。」
僕はそう言ったそうだ。

