「ぼ、僕は登らないよ。」
身体が弱くても、
やんちゃだった僕は、
要くんを山に連れて行った。
木の上にある実が美味しいんだと
木登りに誘ったが、
要くんは首を横に振った。
「き、木に登ったことないし。」
要くんは言う。
「大丈夫。簡単だよ。」
僕は、手を出した。
「お、お洋服を汚すと叱られちゃうよ。」
「だったら、脱ごう。」
僕は、着物を脱ぎ捨てて、
下着姿で登った。
「こ、こんなこと、
お行儀が悪いって言われちゃうよ。」
要くんが下から、
叫んだ。
「叱られたらいいじゃん。
そんなことより、これ美味しいんだ。」
僕は、実を食べて笑った。
要くんは、しばらく考えたあと、
服を脱いで、木に登った。

