メガネ殿とお嫁さま

金屏風?

広い座敷にいたのは、
祖父、
知らない男性と女性。

そして、同い年くらいの
女の子。

女の子に興味がなかったわけじゃない。
人並みの好奇心は持ち合わせている。

だけど、こんなに
可愛い子を見たことがない。

もちろん翠さんも沙羅ちゃんも
顔の造作は美しいと思う。

だけど、
スローモーションで
表情が動くというか、
その一瞬も見逃せないといつか…
心が目が止められたような。

黒く弛やかな髪、
白磁のごとくなめらかで透き通った肌、
伏し目がちな黒く大きな瞳、
小さいが整った鼻に、
ふっくらした頬と
桃色で瑞々しい唇。

その子は、
ちらりと僕を見て、
恥ずかしそうに下を向いた。

な、なんちゅー愛らしさだ。


僕は、その子から目を離せず、
固まってしまった。

「理太、いつまで待たせる。
早う、入れ。」

「…は、はい!」

僕は、慌てて、
立ち上がり、
中へと進んだ。