結婚には、
色んな条件が必要で、
お互いの好意を後回しに
なってしまうことだってある。
僕らが特別なわけじゃない。
もっと言えば、
好意だけで結婚している人は、
多くはないと思う。
彼女はきっといい奥さんになるし、
綾小路家を
これからも名家として
守りつづけることだろう。
僕が彼女にしてあげられることなんて、
なかったんだ。
ひとつひとつの思い出が
彼女に繋がっていると思えば、
辛いことなんてない。
全ては必然だったんだ。
どうか、彼女を
幸せにしてください。
僕は、泣きじゃくる
子どものようなお祖父様の背中を
さすった。

