「そうですか。」
胸は締め付けられるし、
喉に詰まる熱で、
息はうまく吸えないけど。
だけど、僕は、
そう言った。
「やはり、向こうも、一人娘じゃし、
婿に入ってもらうほうがいいと
話してな。」
お祖父様は悲しそうに話した。
桜子さんは、
38歳の政治家と結婚することが
決まったらしい。
婿に入ってくれることが
決め手だったようだ。
桜子さんは学校を卒業後、
そこで、
今までどおり過ごし、
家を継ぐのだ。
僕にはそれが一番いいことのように
ちゃんと思えた。
それが、やっぱり僕が
彼女を愛してる証拠だと思った。

