彼女は、
何も言わず、
「はい。」と
微笑んだ。

僕は、立ち上がって、
彼女を見つめた。

まるで岩ちゃんたちとドレスたちが
祝福してくれているようで、
どこか、気恥ずかしい。

けれど、嬉しい。

僕は、彼女を抱きしめて、
くるっと半回転した。

可愛いと素直に伝えたい。

喉から溢れる言葉がある。

「あの日の白無垢も、
今日も、とっても綺麗だよ。」


そう言うと、
僕の気持ちが伝わったかのように
その想いが彼女の涙となって溢れたんだ。