「ねー、部屋にベッドがないよ?」 岩ちゃんは、 部屋に入るなり言った。 「僕の家と一緒だよ。 今日は床に布団を敷いて寝るんだ。」 僕は押入れを開けて言った。 「すごいねー! 初めて布団で寝るー!」 岩ちゃんは、 嬉しそうに跳ねた。 「げ。トイレも和式だぜ。 俺、使ったことない。」 要くんは、いちいち文句を垂れていた。 金庫がない、とか。 部屋が狭い、とか。 1番心配だった 岩ちゃんのほうが、 大人しい。 あれもこれも 珍しいようで、 「何?これ!」 と楽しんでいた。