メガネ殿とお嫁さま


そうやって、
気を抜いていると、
シュウくんが、

「理太ちゃん!
ほら、見たがってたヒゲペンギン!」

と僕をせっつく。

あの夜。
シュウくんは、
今すぐ家を出ろ、と
最後まで言っていた。

でも、
僕は、絶対、
彼女に期待を持たせないから、
1ヶ月待って欲しいと言った。


「辛くなるだけだぞ。」



それでもいい。


1ヶ月だけ
時間が欲しいんだ。



「ほんとだ、ヒゲがある。」
僕は、シュウくんに
近寄った。