メガネ殿とお嫁さま


旅行までの毎日は、
何も目立ったことはない。

普通に過ごして、
夜な夜な、僕は、架空の女性に
呼び出されては、
家を抜け出す。

彼女は何も聞かないし、
何も言わない。


ただ、
縁側で2人座って過ごした
あの時間は、
夢の中の出来事であったのかのように
二度と二人並んで座ることはなかった。


僕は、
その笑顔を見て、
頭を掻いた。