旅行までの毎日は、 何も目立ったことはない。 普通に過ごして、 夜な夜な、僕は、架空の女性に 呼び出されては、 家を抜け出す。 彼女は何も聞かないし、 何も言わない。 ただ、 縁側で2人座って過ごした あの時間は、 夢の中の出来事であったのかのように 二度と二人並んで座ることはなかった。 僕は、 その笑顔を見て、 頭を掻いた。