「驚かれるのも無理はありませんが、
カリキュラム上必要でね。
みな、学年はばらばらだから、
本来一般クラスと
一緒に行ってもらうべきなのだが、
嫌だろ?」
先生は、そう行った。
担任と言っても、
彼は鳳凰院 遥。
鳳凰院家の分家の息子で、
僕たちクラスのお目付役だ。
言うことを聞かない彼らに
命令することが
出来る数少ない人間だ。
「なんで、
今更、3年だぜ。俺ら。」
要くんだけが妙にたてついていた。
「どうせ、受験しないだろ。
したとしても、
どこでも受かる。問題ない。
あと、旅行は、来週一週間にしてくれ。」
遥先生は、表情ひとつ変えずに
言い放った。
「なんで?」
岩ちゃんが聞いた。
「俺が言い忘れてただけだ。」
遥先生は言い訳をしない。