「ふふふ。
要くんはね。
生まれる前から、
許婚だったんだけど
中3の時に、
婚約者じゃなくて彼女になってって
言ってくれたの…」
沙羅ちゃんは、
すっかり機嫌を直して、
しゃべり始めた。
顔を覆った要くんは、
もう、顔が真っ赤赤だった。
「しゃべんなよ。んなこと。」
「要くんはね、
照れると顔を絶対隠すんだ。」
沙羅ちゃんは、
幸せそうに笑った。
「素敵です。
私も理太さまのクセなど
何でも知りたいです!」
と桜子さんは言った。
「あー、アレかな。」
「あー、アレ、よくするよね。」
沙羅ちゃんと岩ちゃんが
顔を見合わせた。
「言いたいことがあるのに
言えない時とか
我慢してる時は、
いつも頭掻くんだ。
理太ちゃんは。」
そう言ったのは
要くんだった。

