「ほんとに?」
沙羅ちゃんは、
泣き止んで、
桜子さんに聞き直した。
「もちろんです。
沙羅さまも本当に、
君島堀さまが本気で
おっしゃってるとお思いですか?」
桜子さんの問いに、
沙羅ちゃんは、
おずおずと首を横に振った。
「要くん。」
沙羅ちゃんが要くんを呼んだ。
「なんだよ。ブス。
こんな女の言うことを間に受けんな。」
要くんは、沙羅ちゃんをちらりと見て、
顔を背けた。
「沙羅はブスなの?」
沙羅ちゃんは、
要くんをまっすぐ見て言った。
その潤んだ目は、
要くんの目をようやく捉えた。
「…くっそ。
ブスだよ。
大ブスだ。」
と、赤い顔を覆った。
「ほんとだ。」
と沙羅ちゃんは、やっと笑った。

