「何?
反省してるんですか?」

僕は、自分の学習机に付随された
椅子に座り、
彼女は、ソファに座った。

「はい、すみません。
すっかり舞い上がっていて
お伝えすることを忘れていました。」

桜子さんは膝に手をついて、
頭を下げた。

山の中の全寮制じゃ、
確かに一緒に1ヶ月は暮らせない。


…。

僕は頭を掻いた。

「聞かなかった僕も悪かったです。
君の学校のことも、
生活のことも考えてなかった。


だけど、1ヶ月の約束を
ひとつ増やさなきゃいけないね。」

僕は、笑って言った。


すると、
涙目だった桜子さんが顔をあげた。

なんだよ。
また泣いてんのか。

僕は、
立ち上がり、
桜子さんの足元に屈んだ。