「なんだ?翠、
お前、またちょっかい出したのか。」
ソファで寝ていたシュウくんが起き上がる。
それから、
桜子さんの封筒を受け取り、
翠さんの胸元に差し込んだ。
「ちょ…やめっ!」
「俺は、鳳凰院 柊次郎。
こいつは、園山 緑。
俺の婚約者だ。
人の恋路を邪魔するのが趣味なだけで、
他意はない。
すまなかったね。
嫌な思いをさせて。」
シュウくんは、そう言って、頭を下げた。
「はい。こちらこそ。」
桜子さんはさすがに面食らっている。
「じゃあ、俺ら、今日は帰るから。」
「嫌よ!何でよ!」
そう言って、
翠さんを引っ張って
シュウくんは、教室を出ようとした。
「まてよ!シュウ!
この女を特別クラスに入れるって
ことかよ!
ありえねー!
特別クラスの定員は6人だ。
部屋もないんだからな!」
要くんは、
怒鳴った。
「ちょっと要くん?」
沙羅ちゃんが止めるのも聞かない。
「大体、この女、
このクラスに入る条件を
満たしてんのかよ!」
まぁ、家柄は、申し分ないことくらい
みんな分かっているだろう。
ただ、
学力や寄付金やら、
今日明日ではいどうぞ、
って訳にはいかない。
…。
みんなが黙ったところで、
シュウくんが声を発した。
「学力はここの中で一番だ。
寄付金は、日野原のじっちゃんが
多額に支払ったらしい。
勘違いするなよ。
俺もさっき聞いた。
部屋は、理太と同室だ。」
みんなは、
扉が閉まっても、
引き続き黙ったままだった

