ごくり。

もう、何度生唾を飲み込んだろうか。

裸にバスローブ一枚を
着た桜子さんが、
ぴと…と僕の隣に張り付いている。

「落ちついた?」

僕は、ゆっくりハーブティーを飲む
桜子さんに聞いた。

「はい。
はしたない姿を晒してしまい、
申し訳ございません。」

か、可愛い。

やっぱり可愛い。


でも、僕は、
何にもしてあげられない。


切なくて、
頭がどうにか
なってしまいそうだ。


僕は、嬉しそうに
クラッカーとジャムを食べる彼女を
ただ、見つめるしかできなかった。