「優実」
「真司さん?」
わたし達は小さな家にはいった
そのとき
目に入った真っ白い肌の女性
か弱そうに椅子に座る姿が
可愛らしいと思った
年齢は30代くらいで
お父さんに気付くと
ゆっくりと立ち上がった
「娘を連れてきた」
「雪乃?」
声は鈴のように
美しくて透き通っていた
でもその声がどことなく
私に似ている気がして
あぁ、お母さんなんだ、と感じた
「初めまして」
私は小さくお辞儀をする
すると女性は
にこやかに微笑んで
私の腕を掴んだ
暖かい瞳だな
彼女を見つめていて思った
お父さんが掟を破ってまで
この人と恋をしたわけが
わかった気がした
