「ん」



「ん?」



「ん!」



「ん⁉︎」



『ん』って言って手を出されても何かわかんないよ!



「な、なんでしょうか…」



大和くん、言葉にして伝えてください。

休み時間、突然私の席にやってきて変なことをする大和くん。



「テスト。持ってきただろ?」



「……あ!」



そうだった。
昨日、花マルしてやるって言ってくれたんだ。


ゴソゴソとカバンからそのテストを取り出す。


現代社会の81点。



「ほらっ、花マルできる点数だよねっ?」



「うん、上出来じゃん。結局全体順位何位だった?」



「102位!」



いつも170位とかだったからすごく上がった方なんだ。


早く報告したかったのに、大和くんが私とお話ししてくれなくて…。