「どうせ恋愛でも持ち込んだんでしょ?」
やれやれとでも言うように小さくため息をつく。
あってる?と眉をピクッと上にあげた。
「…………まあ」
先輩には勝てねえな。
図星とかバカだなー。
練習風景を見つめながら額を流れる汗を拭く。
「…いいのに」
「え?」
隣に立つ雪乃先輩が何か呟いたけど、先生の鳴らすホイッスルの音でかき消される。
雪乃先輩を見ても、ジャージを抱えながらただ練習の方に視線を向けるだけ。
俺の勘違い?
「中島、次入れ」
「あ、はい!」
先生に呼ばれ、コートに入った俺は先輩に聞き返すことはできなかった。

