「着いた。入れ」
表札には『中島』の文字。
尾原から変えたのかな…?
「おっ……お邪魔しますっ…」
とはいえ、男の子のお家だしすごく緊張する。
そろっと足を踏み入れて靴を脱ぐ。
「大和かー?」
「うん、ただいま」
廊下とリビングを繋ぐドアが少し開いていて、その隙間から男の人の声が。
「あれ親父な。親父ー、郁ちゃんだぞ」
簡単に紹介を済ませるとまたお父さんに話しかけた。
大和くんの言葉に大和くんのお父さんは飛び跳ねるように出てきた。
「おお、郁ちゃんじゃないか!久しぶり…って、小さかったし覚えてないか」
ははっと笑ったお父さんの顔は大和くんに似てる。
覚えてないけど、懐かしいなあって思う。

