「そんで、1人で悩んで、訳が分からなくなる。…そうだろ?」

「うっ…ん」

「俺、もう嫌なんだ。こうやって、目の前で誰かが泣いてるのに、何も出来ないこと…

もう2度と、繰り返したくない。もう誰かを、失くしたくない。」

「弘樹くっ…弘樹くんっ…」

「よしよし」

弘樹くんは私を引き寄せて、頭を撫でた。

「…ゎ、私…っ、」

「うん?」

「ずっと誰かに、こう言って欲しかった………‼︎」

弘樹くんの腕の力が強くなる。

ボロボロの、傷だらけの心から愛おしさが溢れる。

「…大好き」

空にはいつしか、星が瞬いていた。