「け、結構です。」
チカは、頭を下げ、
その場を立ち去ろうとした。
は?
何かが、ガラガラと
音を立ててくずれてゆく。
ちょっと待てよ。
約3年間、君のことを
俺は…
ぐっ!
「え?」
俺はチカの腕を掴んだ。
「いいから、食べなさい。
美味しいですから。」
俺は願う気持ちで
クッキーを押し出した。
頼む。頼むから、
食ってくれ。
「ひっ!!」
ぱしん!
「…あ。」
クッキーはチカの手によって
地面に叩きつけられた。
…。
そ、そうだよな。
ははっ。
可笑しいやつだよ。俺ってやつは。
チカは、
俺を見ても何にも思い出してくれない。
お菓子すら受けとってもらえない。
そりゃそうだわ。
とんだ間抜けだ。
「すみません。ですぎた真似を。」
俺はクッキーを拾った。
羽はぽっきりと折れていた。
俺の心みたく。

