「でもよく考えてみろよ。もし本当に医者になったら子供とかから言われるんじゃねーの?希先生って。」


………確かに。


そう言って笑う郁哉にまた私はドキ…とする。

本当はいろんなこと言ってるけど郁哉に希先生とて言われるのいやじゃなかったりする。



「そだね。」

「先生の意味は違うかもしれないけど今から練習だと思って。な?」



私の顔を覗き込む。

その顔をちらっとみる。



「うん。」



宮沢さんに言われたみたいに好きではないけど郁哉のことは普通に好き。

子供みたいででも優しくて私のことわかってくれてて………。

ふざけてバカとか言われるけどさ。

いやじゃないんだよね。



「じゃ。始めよっか。」