「ちっ……近いよ……」
頬に手を添えて、顔を近づけた。
鼻と鼻がぶつかってもおかしくない距離に。
「篠は笑った顔の方がいいよ」
「………瀬田?」
「笑うと可愛いじゃん」
「っ………//バカっ!!」
「いてっ………」
そう言って俺を突き飛ばす篠…可愛くねぇ…。
でも正直に思った。
泥だらけの顔で、傷だらけで、汚れた体操服で、可愛さなんて微塵もないのに、篠の笑顔に心を奪われ、素直に可愛いと思った。
裏表のない純粋な笑顔。
篠はこんな風に笑うのか。
女子に興味なんてなかったのに、篠の事が気になるのはなんでだろうか。
篠のことをもっと知りたい。
もっと笑え。
他にはどんな表情をするんだ?
どんな反応をするんだ?
どうしたら笑ってくれる?
どうしたら素直になってくれる?
俺のこの気持ちはなんだ?
初めての感情。
この気持ちが何かはわからないけど、
篠のことが知りたい。
もっとお前を見ていたい。

