俳優と、恋愛と。






「あのなぁ……」





「それよりどっちへ進めばいいんだろう…」





ポツ……ポツ……





「何……雨?」





あんなに晴れていたのに…雨!?
山の天気は変わりやすいって聞くけど…あんなに快晴だったのに……。




「最悪だな……。転ぶなよ」





「そっちこそ……」





ただでさえ道無き道で、足場が悪いのに雨が降るなんて…最悪じゃん…。





「とりあえずこっちに進んでみよう。
進まないと何もないし」





「うん……。」





瀬田の後ろについて歩く。
でも歩くたびに足はズキンと嫌な痛みに襲われる。
瀬田の歩幅は大きくて、私では追いつけない…。



あれだけ大丈夫と言っておいて、やっぱり意地っ張りなのかな……。





「おい…やっぱり痛むんじゃ…」





少し離れたところで瀬田が振り返る。
雨も本降りになってきた…。
視界が……狭まる…。
離れたら……きっとはぐれてしまう…。





ゴロゴロ





私の暗闇の次に嫌いな雷の音までする。
本当に今日は災難続きだ。




「………篠!よけろ!」





私の方に向かっていた瀬田が駆け足になる。


よける?何をよけるの??





その時、頭に小さい何かが当たる。
何か降ってきている…雨とは違う…何か…。