体が宙に浮く。
何度も木にぶつかって体がバウンドする。
痛いよ…。
すると、グイッと私の体を瀬田が引き寄せる。
そして、私を抱きしめた。
「何して…んの……」
瀬田は何も言わない。
体が地面に当たり、衝撃が走る。
でも、瀬田が私を包み込んでいるおかげで私に衝撃はあまり走らない。
地面を転がる。
たまに嫌な音が聞こえる。
瀬田の痛がる声が聞こえる……。
私は瀬田にしがみついた。
強く、瀬田を抱きしめ返した。
お願い……怪我しないで……。
山は加減を知らない。
どこまでも転がり続ける。
体が回転しながら落ちていく。
地に落ちて行きながら、私の記憶が途絶えた。
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目を開く…。体が重い……。
全身が痛い。
あれからどのくらい経ったのだろう。
山のどの辺にいるのかもわからない。
周りを見渡しても木しかない。
「………瀬田は!?」
上半身だけ、ゆっくり起き上がる。
それだけなのに激痛が走る。
「生きてるか…?」
立っている瀬田が私を見下ろす。
「瀬田………」
「災難だったな。」

