「二人ともおはよう」





「あ、樫月くん…」





今登校してきたばかりの樫月君が顔を覗かせる。





「みんな遠足の話してるの?
昨日は文化祭の話で持ちきりだったっつーのにー。

ところで二人はメイド服きないって本当?」





「あんなの恥ずかしくて着れない!
って、葵が言うから私もね」






「ちょっ、美結も着たくないって言ったじゃん!」





なんか私だけがすごく非協力的な感じがするけど決してそういうわけではないんだから!





「ははっ、わかってるよ。
ただ少し期待しただけだよ」





樫月くんの期待する意味がわからない。



すると授業の開始を知らすチャイムがなった。





______________________________




只今、午後最後のホームルーム中。
遠足の班に分かれて、バーベキューの内容を話しています。





「バーベキューの材料は支給されるらしいよ。
だから、バーベキューとは別の料理を班で一品作るんだって」




「えー、何作ろう…」




「女子たちの得意料理はなに!?」




「私は料理とかあんましないからな〜」




「…………」






私たちの班の構成は、私、美結、樫月くんに、樫月くんの友達、長谷くん。そして…瀬田。