「おい、お前だよ!瀬田!」
「何かようですか?」
名前が呼ばれて瀬田が振り返る。
「今日の放課後化学実験室の片付け頼んでいいか〜?先生に呼ばれてるんだけど、俺、モテるから忙しいわけ。
つーことでよろしくな〜」
なんて言って去って行く。
なんなの今の……。
「瀬田…別に行かなくてもいいと思うよ?
今の男、提出物だしてなくて先生に罰として掃除任されただけだし…」
美結も理不尽なさっきのクラスメイトの態度にいくらばかりか腹を立てているようだ。
「いや、やるよ。
頼まれたし、俺、化学実験室行ったことないし。見て見たいじゃん?」
「場所わかるの……?」
「地図もあるし行ける…」
「まぁ瀬田がそう言うなら……」
美結も渋々折れるが、正直私も心配だ。
罰というだけあって、化学実験室はかなり汚い。
何年掃除してないんだと思えるくらい埃だらけだし。
だから何人かの生徒にはゴミ屋敷と呼ばれている。

