「篠さん……」
「はい?」
昼休みになり、美結とお昼ご飯を食べようと立ち上がると、突然瀬田に話しかけられた。
「この単語の意味ってなんですか?」
瀬田が指差しているのは”hardly”という単語だった。
「えーっと、この単語は、”hardly〜when”で一つの熟語になるの。
意味は、”〜するとすぐに”だよ」
私が教えるとすかさず書き込む瀬田。
覗いて見ると、英文の書かれた教科書は、英文が見えなくなるくらい色んなことが書き込まれていた。
これではテスト前に困るのではないだろうか…。
「すごい書き込むね。努力の証だよ…」
「あぁ…癖で……」
癖とはどういった癖なのだろうか…。
「瀬田…辞書持ってないの?」
「辞書??ってなに?」
………。
は?
辞書を知らないのか?こいつは。
「使ったことないの?」
「あぁ…」
今までどうやって勉強して来たのだろうか…。
「………それがあれば英文が読めるのか?」
「う………うん……。
わからない単語の意味は調べられるよ…」

