授業が始まる。
生徒はさっきの休み時間の雰囲気とは打って変わって、何も話さず、集中していることがわかる。
この学校の凄いところは、生徒のメリハリがちゃんとついてるところだと思う…。
「ではこれは楕円の式であるが、この楕円の焦点の公式を答えなさい…じゃぁ、堤」
「±√a2+b2」
「その通りだ」
この数学の先生は毎回の授業、前回の授業の復習から始まる。
瀬田…昨日理解できたかな…。
「じゃぁ瀬田。この問題の答えは?
途中式も答えろよ」
「………±√4+9=±√13……」
「…………正解……」
ザワザワ
『ダメガネ答えれてるじゃん!』
『いや、でも今のは代入するだけだし…』
『え、でも昨日円の方程式もわからなかったんだよ?』
周りからそんな声が聞こえるが、瀬田だって努力しているのだ。
それを私は知っている。
その後の午前の授業も、瀬田は何度も当てられたが、全部答えて見せた。
英文読むのは相変わらず下手だったけど、昨日みたいに全く読めないということはなかった。
ただみんなは驚くばかりだった。

