「世間一般の普通の女の子たちはそういう時、彼氏にヤキモチを妬くんだよ」
「悪かったわね、世間一般の女の子になれなくて」
蓮が女の子と仲良くしているのを見て、確かにいい気分にはならないかもしれないけど、それ以上に、みんなが”瀬田祐樹”としての蓮を認めてくれたことが嬉しかったんだ。
「別にいいよ、それくらいの心の強さがねーと俺の彼女になんてなれねーし。
なんてったって俺はスーパー人気俳優だから」
ドヤ顔でそう言う蓮のことはスルーするものの、普通に考えればそうだよね。
普通科をやめ、芸能科に戻る蓮。
芸能科にいた頃の蓮は私には手の届かない存在で。
一生出会うこともなかった人だもんね。
「なにいきなりしょんぼりしてるんだよ。
浮気なんてしないって、報道陣の前であれだけ言ったのに」
「別に可愛い子がいてその子に心変わりしたなら浮気すればいいじゃん」
「はぁ!?」
蓮がいきなり歩みを止め、私をみつめる。
「私の好きな蓮はそんなことしない人だと思うけどね」
「………はぁ、」
大きくため息をついた蓮はまた歩き始め、私に追いつく。
私の知ってる蓮はめんどくさがりで、どこか不器用で。
そんな蓮が浮気するなんて、もうみずきさんのスキャンダルの件で十分だよ。

