「じゃぁこれからも葵はずっと俺の原動力だな。」
「私をずっと笑顔にしてくれるから?」
「先に言うなよ…」
ドラマの中のようなセリフ。
今までならこんなセリフ、ただ作品の中だけの臭いセリフだとしか思ってなかったけど、
好きな人に言われるのってこんなにも嬉しいんだな。
「葵はどうして最近俺に構ってくれなかったの?」
「え?」
家に向かってまた歩き始め、私にセリフを言われて渋い顔をしていた蓮がふと口にする。
「葵は俺が女子たちに囲まれてて何か思わなかったの?」
「嬉しかったよ?」
「……バカが」
何で私は軽くディスられているんだろう。
痴漢騒動があってからというもの、蓮の周りには毎休み時間、必ずというほど何人かの女の子がいた。
「なに?」
相変わらず渋い顔をする蓮が煩わしくて冷たく返す。

