「葵の上の頼み事だったら誰でも聞いてくれると思うけどね」
「それは私も思った」
二人して頷いてるけど、私がみんなに頼んでお別れパーティーみたいなものを開いたとしても、それは心からみんなが瀬田としての蓮を祝ってくれてるわけじゃないし。
「なんかいいアイデアないかなぁ…」
そう言って3人して頭をひねる。
「まぁ俺もなにかしら考えておくよ」
「私も、明日3人で話そう」
「そうだね。」
そうして結局なにも案が出ず、3人は解散した。
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次の日、教室へ入ってみると信じられない光景が目に入った。
『瀬田くん!私見直しちゃった!!』
『やっぱり今のご時世、顔より性格よね!』
『瀬田くんすごくかっこよかった!!』
そんな風に話す女子大勢に囲まれる瀬田。
目の前の私の席は座れる状態にない。
どうなってるの?
「葵の上おはよう。これ、どうしたの?」
「よくわかんない…」
現在登校してきた樫月くんにもわからない様子。
私だって意味がわからない。
昨日まで全く人気のなかった、疎外感すらあった瀬田祐樹の周りに大勢の女子が集まっているのだから。
またその周りでは男子も噂している。
『あいつやるよなぁ、ダメガネとか言い出したの誰?』
『他に周りにいたやつのほうがダメ男だろ?』
『いやぁ、尊敬するね、』

