「………キスしたい」
「え?ちょっ……」
暮人と離れた途端俺の欲は爆発した。
戸惑う葵に構わず、葵を無理やり路地の壁に押しやって、強引に唇を合わせる。
「れっんっ………ちょっとっ……」
葵が口を開いた隙を狙って攻める。
葵の体から力が抜けていくのがわかる。
でも今日は離さない……。
「だめ……」
葵の声が、仕草が、全部が俺を奮い立たせる。
やっと葵に触れられた。
やっと葵が俺のものになった。
それだけがとても嬉しかった。
しばらく時間が過ぎて、お互いに向き合うと葵は息を切らしてぐたっとしていた。
「大丈夫?」
「大丈夫な訳……ないでしょ…ばかっ……」
相変わらず、甘えないところは変わってなくて少し安心する。
「でも葵が暮人と楽しそうにしてるのが悪い…それに俺を避けたちょっとした罰」
「なにそれ……はぁ……。嫉妬?」
息を切らしながらもハッキリというその言葉はまさしく正解だった。
葵は俺のものなんだと示しておきたかった。
「悪いかよ」
「ううん……でも疲れたから……今は無理…」
葵は軽く酸欠状態になっているのか、本当にしんどそうだった。
少しやりすぎたなと思いつつ、優しく抱きしめる。
こうやって抱きしめても……もう問題はない。
「まだ……不安?」
「え?」
「私がいなくなりそうって……思ってる?」

